Kawahara T, Iida S, Isoda K, Kim S. Effects of platelet-rich plasma combined with exercise therapy for one year on knee osteoarthritis: retrospective cohort study. Journal of Orthopaedic Surgery and Research. 2024;19:696. DOI:10.1186/s13018-024-05186-w

 

変形性膝関節症に対するPRP(多血小板血漿)治療は、近年注目されている再生医療の一つです。ヒアルロン酸注射や痛み止めでは改善しなかった患者さんがPRP治療を希望されるケースも増えてきました。

 

しかし、「PRP注射を受ければ治療は終わり」と考えてしまうのは少し早いかもしれません。

 

2024年にJournal of Orthopaedic Surgery and Researchに掲載された最新の研究では、PRP治療と運動療法(リハビリテーション)を組み合わせた患者が、PRP単独や運動療法単独よりも良好な治療成績を1年間維持したことが報告されました。

 

今回は、この最新論文をわかりやすく解説しながら、PRP治療を最大限に活かすために重要な「エコーを活用したリハビリテーション」について説明します。

 

最新研究で明らかになったPRPとリハビリの相乗効果

今回紹介する研究では、変形性膝関節症の患者56名を以下の3つのグループに分け、1年間経過を追跡しました。

・PRP+運動療法

・PRP単独

・運動療法単独

治療効果はKOOSという膝関節機能評価を用いて、治療前、1か月後、3か月後、12か月後に評価されています。

その結果、

PRP+運動療法を受けた患者は、痛みだけでなく日常生活動作(ADL)や生活の質(QOL)まで大きく改善し、その効果は1年間持続しました。

 

 

一方、

PRP単独では痛みや症状は改善したものの、日常生活やQOLには大きな改善がみられませんでした。

運動療法単独では改善まで時間がかかりましたが、長期的には効果が持続しました。

つまり、

PRPは痛みを早く軽減する治療であり、リハビリテーションはその後の身体機能を改善し、その効果を長期間維持する役割を担っていることが示されたのです。

 

 

 

なぜPRPだけでは十分ではないのでしょうか?

PRPには炎症を抑えたり、組織修復を促進したりする作用があります。

そのため治療直後から痛みが軽くなり、「もう治った」と感じる患者さんも少なくありません。

しかし、変形性膝関節症では痛みだけが問題ではありません。

・筋力低下

・関節の硬さ

・歩き方のクセ

・バランス能力の低下

・体重のかけ方の偏り

このような問題が残ったままだと、膝への負担は改善されず、再び痛みが出現する可能性があります。

論文でも、PRPは短期間で痛みを改善する一方、運動療法は時間をかけて身体機能を改善し、その効果が長く続くことが考察されています。

つまり、

PRPは「治療のスタート」であり、その後のリハビリテーションが治療効果を左右すると考えられます。

 

 

 

エコーを活用したリハビリテーションが重要な理由

ここで重要になるのが「運動器エコー」です。

従来のリハビリでは、理学療法士が触診や動作観察を中心に評価していました。

しかし現在では、エコーを用いることで、

・筋肉

・腱

・靱帯

・脂肪体

・滑液包

・関節液

などをリアルタイムで観察できます。

さらに、

筋肉が正しく収縮しているか

腱に炎症が残っていないか

関節周囲の状態がどう変化しているか

まで確認しながらリハビリを進められることが大きな特徴です。

 

「見えない状態を推測して治療する」のではなく、「見える状態を確認しながら治療できる」ことが、運動器エコー最大のメリットです。

 

 

はせがわ整形外科運動器エコークリニックの特徴

はせがわ整形外科運動器エコークリニックでは、PRP治療だけを提供するのではなく、

エコーを活用したリハビリテーションを組み合わせた包括的な治療を行っています。

PRP注射によって痛みを軽減した後、

エコーで患部の状態を確認しながら、

・筋力改善

・関節可動域改善

・歩行指導

・セルフエクササイズ

・日常生活動作指導

まで一貫して実施しています。

これは今回の論文で示された「PRP+運動療法が最も高い治療効果を示した」という結果とも一致する考え方です。

詳しい診療内容については、はせがわ整形外科運動器エコークリニックのホームページをご覧ください。

 

 

 

PRP治療を検討している方へ

PRP治療は非常に有望な再生医療ですが、「注射だけで治る治療」ではありません。

今回の研究では、PRPと運動療法を組み合わせることで、1年間にわたり痛みや身体機能、生活の質の改善が維持される可能性が示されました。

だからこそ、PRP治療後にどのようなリハビリテーションを行うかが重要になります。

特に、エコーを活用しながら筋肉や腱、関節の状態を確認し、一人ひとりに合わせた運動療法を実施することで、より効率的で安全なリハビリテーションが期待できます。

変形性膝関節症でお悩みの方や、PRP治療を検討されている方は、PRPだけではなく、その後のリハビリテーションまで含めた治療計画について確認することをおすすめします。

はせがわ整形外科運動器エコークリニックでは、PRP治療に加えて、運動器エコーを活用したリハビリテーションや運動療法を組み合わせ、患者さん一人ひとりの症状や生活背景に合わせた治療を提供しています。

詳しくは、はせがわ整形外科運動器エコークリニック公式ホームページをご覧ください。

https://hasegawaseikei.com