手のしびれや指先の違和感で悩んでいませんか?

 

  • 夜中に手がしびれて目が覚める

  • 親指・人差し指・中指がジンジンする

  • ペットボトルのフタが開けにくい

  • ボタンが留めにくい

 

このような症状がある場合、手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)という病気の可能性があります。

 

手根管症候群は上肢の神経障害の中で最も多い病気で、成人の約3〜6%にみられると報告されています。 整形外科外来でも非常に多くの患者さんが受診する疾患ですが、実は診断には少しコツが必要です。

 

最近の研究では、問診・診察に加えてエコー(超音波検査)を組み合わせることで、診断精度が大きく向上することが報告されています。

 

今回は2026年に発表された論文 “Enhancing Carpal Tunnel Syndrome Diagnosis: The Combined Use of CTS-6 and Ultrasound Measured Median Nerve CSA” をわかりやすく解説します。

 
 
 

手根管症候群とは

手根管症候群は、手首にある「手根管」というトンネルの中で正中神経が圧迫される病気です。

手根管の中には

  • 正中神経

  • 指を動かす腱

が通っています。

このトンネルの圧力が上がると神経が圧迫され、次のような症状が出ます。

 

 

代表的な症状

  • 親指〜中指のしびれ

  • 夜間のしびれ

  • 指先の感覚低下

  • 親指の力が弱くなる

  • 親指の付け根の筋肉がやせる

特に夜中に手がしびれて起きる症状は、手根管症候群の典型的なサインです。

 

 

 

従来の診断方法

手根管症候群の診断では、

  • 問診

  • 身体診察

  • 神経伝導検査(筋電図)

などが行われます。

 

 

診察で行う主なテスト

  • Phalenテスト:手首を曲げるとしびれが出るか

  • Tinel徴候:手首を叩くと指に電気が走るか

  • 感覚検査:指先の感覚が低下していないか

さらに、CTS-6という診断スコアがよく使われています。

 

 

CTS-6(6項目)

  1. 夜間のしびれ

  2. 正中神経領域のしびれ

  3. Phalenテスト

  4. Tinel徴候

  5. 二点識別覚低下

  6. 母指球筋萎縮

合計26点で評価し、12点以上で手根管症候群の可能性が高いとされています。

 

 

 

診察だけでは診断が難しいこともある

 

臨床診察だけでは診断精度にばらつきがあります。特に、

  • 初期症状

  • 軽症例

  • 他の神経疾患との鑑別

が難しいことがあります。

そこで近年注目されているのが、運動器エコー(超音波検査)です。

 

 

 

エコーでわかる「正中神経の腫れ」

 

エコーを使うと、手首の中の神経を直接観察できます。

手根管症候群では、

  • 正中神経が腫れて太くなる

という特徴があります。

そのためエコーでは、神経の断面積(CSA:cross-sectional area)を測定します。 この測定値は手根管症候群と強く関連していることが多くの研究で報告されています。

 

 

 

最新研究:診察+エコーが最も正確

 

今回の研究では、

  • CTS-6スコア

  • エコーで測定した神経の太さ(CSA)

を組み合わせた診断方法が検討されました。

142手の患者を解析した結果、

  • CTS-6のみ

  • エコーのみ

  • 両方を組み合わせた方法

を比較したところ、

組み合わせた診断が最も高い診断精度を示しました。

 

 

具体的には

Combined score = CTS-6 + 2 × 神経断面積(CSA)

という計算式を用いることで、

  • 高い感度

  • 高い特異度

が得られました。

 

つまり、

診察+エコーが最も正確な診断方法

であることが示されたのです。

 

 

神経伝導検査よりも患者にやさしい

確定診断として行われてきた検査が神経伝導検査(筋電図)です。

しかしこの検査には、

  • 痛みがある

  • 検査に時間がかかる

  • 予約が必要

  • 治療が遅れる

といった問題があります。

実際に神経伝導検査を行う患者では、 手術までの待機期間が平均183日と長くなることが報告されています。

一方、エコーは、

  • 痛みなし

  • その場で診断

  • 短時間

  • リアルタイム

という大きなメリットがあります。

 

 

手根管症候群は早期診断が重要

手根管症候群は早期に治療すれば改善しやすい病気です。

しかし放置すると、

  • 神経障害が進行

  • 親指の筋肉が萎縮

  • 手の機能低下

が起こる可能性があります。

 

 

特に、

  • 夜間のしびれ

  • 指先の感覚低下

  • 手の力が弱い

といった症状がある場合は、早めの受診が重要です。

 

 

手のしびれは運動器エコーで診断する時代へ

今回の研究からわかることは非常にシンプルです。

手根管症候群の診断にはエコーが非常に有用ということです。

診察だけではわからない、

  • 神経の腫れ

  • 神経の圧迫

  • 腱鞘炎

  • ガングリオン

なども、エコーで直接確認できます。

 

つまり、

エコーを使う整形外科と使わない整形外科では診断精度が大きく変わる

可能性があります。

 

 

手のしびれでお困りなら当院へ

はせがわ整形外科運動器エコークリニックでは、運動器エコーを用いた精密診断を行っています。

 

 

当院の特徴

  • 手根管症候群のエコー診断

  • 神経の太さ(CSA)測定

  • その場で画像確認

  • 手外科専門医による正確な診断

  • 最適な治療提案

 

 

手のしびれの原因は、

  • 手根管症候群

  • 肘部管症候群

  • 頚椎疾患

  • 腱鞘炎

など様々です。

 

その原因を見極めるためには、運動器エコーによる精密診断が非常に重要です。

 

 

もし、

  • 手がしびれる

  • 夜中に目が覚める

  • 指先の感覚が鈍い

といった症状がある場合は、我慢せずにご相談ください。

 

エコー診断によって原因を正確に見極め、最適な治療をご提案いたします。

手のしびれでお困りの方は、ぜひ はせがわ整形外科運動器エコークリニック にご相談ください。

 

平野区の手外科医。

 

手でお困りの患者さんは はせがわ整形外科運動器エコークリニック へ

 

 

参考ブログ記事

『手のしびれは手根管症候群かもしれません|手外科専門医による正確な診断と治療』