母指CM関節症とは
母指CM関節症は、親指の付け根にある「母指CM関節」(第1中手骨と大菱形骨の間の関節)が変形性関節症を起こす病気です。瓶のフタを開ける、タオルを絞る、ドアノブを回すなど、日常生活で頻繁に行う動作で痛みが出やすく、進行すると親指の動きが制限されます。
主な症状
親指の付け根の痛みや腫れ
物をつまむ・握る動作が困難になる
親指が変形し「ジグザグ変形」を呈することがある
痛みにより日常生活に支障が出る
原因とリスク要因
加齢による軟骨摩耗
手の使いすぎ(家事・仕事・スポーツ)
女性ホルモンの影響(閉経後に増加)
外傷や骨折の既往
特に中高年女性に多く発症することが知られており、いわゆる「メノポハンド」と密接に関わっています。詳しくは こちら を参照ください。
診断方法
親指付け根の圧痛や動作時痛の確認
レントゲンで関節の隙間狭小化や骨棘形成を確認
腱鞘炎(ドケルバン病)やリウマチとの鑑別が必要
治療法
保存療法
装具やテーピングによる固定
消炎鎮痛剤(内服・湿布)
ステロイド注射(回数制限あり)
リハビリテーション
手術療法(重症例)
関節形成術:当院では手関節鏡を使用し、体への負担が少ない方法を採用しています (院長が執筆した原稿は こちら をご覧ください)
関節固定
人工関節:日本ではまだ承認されていませんが、当院では全国に先駆けて承認作業に関わっています (詳しくは こちら をご覧ください)
まとめ
母指CM関節症は、日常生活で頻繁に使う「母指」に痛みをもたらす病気ですが、適切な治療により改善が可能です。症状が気になる場合は、早めに手外科専門医を受診することが大切です。
このブログを通じて、母指CM関節症の理解が深まり、適切な対応につながれば幸いです。
【執筆者】
はせがわ整形外科運動器エコークリニック
院長 長谷川 英雄
奈良県立医科大学医学部卒業。日本整形外科学会専門医・日本手外科学会専門医(医学博士)。手外科・運動器エコー診療を専門とし、国内外で研究・教育活動にも従事。チェンマイ大学医学部(タイ)派遣研究員、サン・ロッククリニック(フランス)留学、IRCAD台湾・IRCADストラスブール招聘講師を歴任。日本整形外科超音波学会評議員、Journal of Orthopaedic ScienceおよびJournal of Medicine and Urban Health査読委員など










