ヘバーデン結節は、指の第一関節（DIP関節）に起こる変形性関節症の一種です。軟骨が摩耗し、関節が腫れたり変形したりすることで、痛みやこわばりが生じます。進行すると指の曲げ伸ばしが難しくなり、日常生活に支障をきたすことがあります。時に「粘液嚢腫（ミューカスシスト）」と呼ばれる水ぶくれ状のふくらみが関節付近に生じることもあります。
メノポハンドとの関連
近年注目されている「メノポハンド」は、更年期に現れる手指の不調の総称です。閉経に伴う女性ホルモン（特にエストロゲン）の減少が関節や腱の滑膜に影響を与え、痛みや腫れ、変形を引き起こすことが分かっています。 メノポハンドを放置すると、ヘバーデン結節やブシャール結節（第2関節の変形）、母指CM関節症などへ進行する可能性があります。
当院での治療方針
当院では、症状の進行度や患者様の生活背景に応じて多様な治療法を提供しています。
保存療法
漢方薬：体質や更年期症状に合わせて処方し、炎症や痛みを和らげます。
リハビリテーション：関節の可動域を保ち、筋力低下を防ぐための運動療法を実施。
再生医療：自己の細胞や成分を用いて関節の修復を促す先進的治療。
- サプリメント：大塚製薬のしっかりとしたエビデンスのあるサプリメントを40歳以上の女性限定価格で提供しています。
手術療法 症状が進行し、保存療法では改善が難しい場合には、関節固定術や切除術などの外科的治療を行います。これにより痛みを軽減し、生活の質を改善することが可能です。日帰り手術で対応可能です。
まとめ
ヘバーデン結節は単なる「老化現象」ではなく、ホルモンバランスの変化と深く関わる疾患です。早期に適切な治療を行うことで、進行を抑え、日常生活の快適さを保つことができます。当院では、手外科専門医による漢方薬・リハビリ・再生医療から手術まで一貫した治療体制を整えておりますので、安心してご相談ください。
