「サイレントマニピュレーション」という治療をご存じですか?
「肩が痛くて腕が上がらない」
「夜、肩の痛みで眠れない」
「リハビリを続けているのに、なかなか良くならない」
このようなお悩みをお持ちの方は、**五十肩(凍結肩)**の可能性があります。
五十肩は時間が経てば自然に治ると思われがちですが、実際には長期間痛みや動かしにくさが残る方も少なくありません。
今回は、最近の医学研究で効果が確認された
**「サイレントマニピュレーション」**という治療について、わかりやすくご説明します。
五十肩とはどんな病気?
五十肩は、特別なケガがないのに
肩が痛くなる
腕が上がらない
後ろに手が回らない
着替えや洗髪がつらい
といった症状が出る病気です。
ストレッチやリハビリ、注射などで改善する方もいますが、
数か月〜1年以上つらい状態が続くケースもあります。
サイレントマニピュレーション どんな治療?
サイレントマニピュレーションは、
首の神経に超音波を見ながら麻酔
痛みをしっかり抑えた状態で
肩関節の動きを邪魔している部分をやさしく動かす
という治療です。
全身麻酔は使わず、意識はある状態で行います。
「バキッと音を立てて無理に動かす治療」ではありません。
できるだけ怖さや不安を与えないよう配慮されているのが特徴です。
本当に効果はあるの?

2024年に発表されたこの論文では
この治療を受けた五十肩の患者さんを1年間追跡しています。
その結果、
腕の上がりやすさが改善
肩の動く範囲が広がった
痛みが軽くなった
日常生活が楽になった
という変化が、治療後1週間という早い時期から現れ、1年後も維持されていました。
「動くようになる」だけでなく「楽になる」治療
この研究では、
痛みの強さ
日常生活のしやすさ
生活の満足度
といった、患者さん自身の実感も詳しく調べています。
その結果、
夜の痛みが減った
着替えや洗髪が楽になった
肩を気にせず生活できるようになった
という改善がはっきり確認されました。
実はとても大切な「医師の経験」
この研究で特に重要だったのが、
治療を行う医師の経験によって結果に差が出たという点です。
経験豊富な医師が行った場合、
肩を外にひねる動き
背中に手を回す動き
痛みの軽減
日常生活の動作
が、より良く改善する傾向がありました。
つまり、
この治療は誰が行っても同じではなく、技術と経験がとても重要なのです。
安全性は大丈夫?
論文では、一時的に
声がかすれる
しびれ感が出る
などの症状が出る可能性も報告されていますが、
多くは一時的で自然に改善しています。
大切なのは、
正確な診断
超音波を使った安全な麻酔
経験ある医師による施術
です。
※本記事は以下の論文を参考に作成しています。
Miyatake K, et al. Satisfaction of patients with frozen shoulder following silent manipulation. Scientific Reports, 2024.
当院の五十肩治療について
当院では、
まずはリハビリや注射などの保存治療
改善が乏しい場合は次の治療を検討
科学的根拠をもとに最適な方法をご提案
という流れを大切にしています。
五十肩でお困りの方が、
「もう仕方ない」と諦める前に選択できる治療のひとつとして、
サイレントマニピュレーションは注目されています。
まとめ
五十肩は長引くことがある
サイレントマニピュレーションは痛みと動きを改善する治療
患者さんの満足度も高い
医師の経験がとても重要
早めの相談が回復への近道
肩の痛みや動かしにくさでお悩みの方は、
どうぞお気軽にご相談ください。
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