ばね指(弾発指)は、指の腱が腱鞘を通過する際に引っかかり、指の動きがスムーズにいかなくなる疾患です。特に親指(母指)に多く発生することで知られていますが、他の指にも起こる可能性があります。

この記事では、ばね指が起こりやすい指の順番や発生頻度、年齢・性別による傾向、解剖学的な背景について詳しく解説します。
ばね指が起こりやすい指ランキングと発生頻度
ばね指は、指によって発生しやすさが異なります。以下は、指別の発生頻度と特徴です。
| 指の名称 | 発生頻度の目安 | 特徴 | 
|---|---|---|
| 母指(親指) | 約30~50% | 最も多く発生。日常的に使用頻度が高い | 
| 中指 | 約20~30% | 母指に次いで多い | 
| 薬指 | 約10~20% | 中指よりやや少ない | 
| 小指 | 約10%前後 | 薬指と同程度かやや少ない | 
| 示指(人差し指) | 約5%未満 | 最も少ない | 
ばね指が親指に多い理由とは?
親指にばね指が多く発生する背景には、以下のような要因があります。
使用頻度が高い:物をつかむ、押す、持つなど、日常動作で酷使される。
解剖学的構造:屈筋腱鞘が狭く、腱が引っかかりやすい。
更年期以降の女性に多い:ホルモンバランスの変化により腱鞘の柔軟性が低下する傾向がある。
両手とも親指・中指に多い傾向
利き手・非利き手を問わず、ばね指は親指と中指に多く見られます。これは、両手ともにこれらの指が頻繁に使われるためです。
年齢・性別によるばね指の傾向
40~60代の女性に多い:特に更年期以降に発症率が高まります。
男性より女性に多い:女性ホルモンの変化が腱鞘の柔軟性に影響を与えると考えられています。
まとめ|ばね指の予防と早期対策が重要
ばね指は、親指に最も多く発生し、次いで中指、薬指、小指の順に多く見られます。人差し指は比較的少ない傾向です。年齢や性別、指の使用頻度、解剖学的な構造などが発症に関与しています。
指に違和感や痛みを感じたら、早期に手外科専門医のいる医療機関を受診することが大切です。当院では手外科専門医が親身に対応いたします。特に更年期以降の女性は総合的に治療を受けられる当院の受診をおすすめします。

