— メノポハンド世代にも注目される理由 —
更年期以降に増える「手指のこわばり・痛み」。いわゆるメノポハンド(更年期の手指症状)として知られ、関節の腫れや動かしにくさに悩む方が少なくありません。こうした症状の背景には、変形性関節症(OA)や軽度の関節炎が関わっているケースもあります。
日本では膝の変形性関節症だけでも約2500万人が罹患していると推定されており、超高齢社会の進行とともに関節痛はますます身近な問題になっています。
その中で、古くから関節痛に使われてきた漢方薬 桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう) が、最新研究によって「ヒアルロン酸を守る」という新たな作用を持つ可能性が示され、注目されています。
桂枝加朮附湯とはどんな漢方薬?
桂枝加朮附湯は、以下の生薬から構成されます。
桂皮
芍薬
大棗
白朮
茯苓
生姜
甘草
附子
これらの組み合わせにより、
関節の痛み
神経痛
冷えを伴う痛み
といった症状に古くから用いられてきました。
しかし「なぜ関節に効くのか?」という具体的なメカニズムは十分に解明されていませんでした。そこで今回、動物モデルを用いた研究が行われました。
論文のURL https://www.shinryo-to-shinyaku.com/db/pdf/sin_0060_10_0629.pdf

研究の概要
研究では、関節炎を発症させたマウスに桂枝加朮附湯を投与し、以下の点を評価しました。
関節の炎症の程度
指の動き(関節機能)
関節組織の状態
ヒアルロン酸を分解する酵素への影響
軟骨細胞のヒアルロン酸産生
研究結果① 関節の炎症が改善
関節炎スコアを比較すると、桂枝加朮附湯を投与した群では炎症が有意に低下しました。
つまり、
関節の腫れ
発赤
炎症反応
が抑えられたということです。
研究結果② 指の動きが改善
「懸垂試験」で指の機能を評価したところ、
関節炎マウス:13秒で落下
桂枝加朮附湯群:59秒保持
と、関節機能が大きく改善していました。
炎症が抑えられたことで、関節の可動性が改善したと考えられます。
研究結果③ ヒアルロン酸を守る作用が判明
今回の研究で最も注目すべき点がここです。
関節の潤滑に欠かせない ヒアルロン酸 は、
関節の滑りを良くする
軟骨を守る
炎症を抑える
といった重要な働きを持ちます。
研究では、桂枝加朮附湯が
ヒアルロン酸の分解を抑える
ヒアルロン酸の産生を増やす
という2つの作用を持つ可能性が示されました。
つまり、関節の潤滑環境を守りながら整える働きが期待できるということです。
桂枝加朮附湯は何がすごいのか?
研究結果から考えられる作用は以下の通りです。
関節の炎症を抑える
関節の動きを改善する
ヒアルロン酸を守る
軟骨の破壊を抑える可能性
単なる鎮痛薬とは異なり、関節環境そのものを整える可能性がある点が大きな特徴です。
手指の関節痛(メノポハンド世代)にも期待できる理由
整形外科でよくみられる手指の疾患には、
Heberden結節
Bouchard結節
母指CM関節症
ばね指
手指の変形性関節症
などがあります。
これらの疾患では、
関節炎
軟骨変性
ヒアルロン酸の減少
が関係しているため、桂枝加朮附湯が有効なケースがあります。
更年期以降に増える「メノポハンド」の症状とも重なる部分が多く、選択肢の一つとして注目されています。
手指の痛みは整形外科での評価が重要
手指の関節痛の原因はさまざまです。
変形性関節症
関節リウマチ
腱鞘炎
ばね指
痛風
正確な診断には 運動器エコー(超音波検査) が非常に有用です。
エコーでは、
関節炎
滑膜炎
腱鞘炎
微小な炎症
をリアルタイムで確認できます。
平野区で手の痛み・関節痛でお困りの方へ
手の関節痛や腫れ、動かしにくさがある場合は、早めの診察が大切です。
大阪市平野区の はせがわ整形外科運動器エコークリニック では、
エコーを使った正確な診断、再生医療やエコーを使った最新手術だけでなく、古くからの漢方治療を組み合わせて治療を行っています。
手の痛みや関節の違和感がある方は、お気軽にご相談ください。






